Interview Vol.09

株式会社ディグナ

代表取締役

梅崎 健理

  • Theme1

    Tokyo Primeの強みや提案ポイントについて

    • 事業内容含め簡単な自己紹介をお願いいたします

      株式会社ディグナは僕が2010年、17歳の時に起業した会社です。
      当時僕は日本語版がリリースされる前からTwitterを使っていて、Twitterでソフトバンクの孫正義社長とつながれたんです。
      当時のTwitterは大人だけが集う場所。高校生がやっているだけでも珍しかったんですが、孫さん効果で「デジタル・ネイティブのスーパー高校生」という肩書きで呼んでいただけるようになりました。
      いわゆる、”時の人”ですね。笑
      2010年の流行語大賞で「〜なう」がトップ10に入り、そこで僕が受賞者として壇上に登らせていただきました。
      こうした経緯から、初めは企業のSNS運用支援を仕事にしていました。
      今では考えられませんが、この頃は企業のSNS導入が一般的でなく、TwitterもFacebookも始めていない企業さんが本当に数多くいらっしゃいました。

      そうした仕事の中で自然と広告媒体のお仕事にも繰り返し携わるようになりました。
      デジタル・ネイティブの私たちが提案するのは「デジタル・アナログに壁を設けない媒体プランニング」。デジタルの良さもアナログの良さもそれぞれ活かす媒体設計をおこないます。
      お取引クライアント様の業種や規模は多岐に渡りますが、近年はSaaS関連事業のベンチャー企業様が非常に増えていますね。そうした企業様はタクシー広告にも向いている場合が多いため、当社で担当しているクライアント様もまさしくそうした企業様が多いです。

    • 広告代理店様が考えるタクシーサイネージやTokyo Primeの強みを教えてください

      タクシー広告が初めに世に出てきたのは2016年の夏頃だったかと記憶しています。
      仕事柄だけでなく、個人的にも新しいもの好きなため常にアンテナは張っているのですが、タクシー広告を初めて知った時は「革命的な媒体が出てきたな」と衝撃を受けたことを覚えています。

      それまでタクシーは移動手段の一つでしかなく、広告もあるにはありますが、ダイエットや薄毛治療、美容、整形といったいわゆるコンプレックス商材のチラシなどばかりで、ビジネスマンに強くアプローチする場ではありませんでした。

      しかしデジタルサイネージを使った動画広告を配信するという現在のタクシー広告が生まれたことで、その価値観は180度覆りました。
      その日のニュースや各種ビジネスメディアを織り交ぜながら、ビジネスマンがターゲットとなるサービスの広告を車内で配信する。
      シンプルでいて、これまでにない斬新なメディアでした。
      サービスが開始され、すぐにTokyo Primeさんを含む各社にコンタクトを取り、代理店契約を結ばせて欲しいと交渉しました。
      社内でも専門チームを立ち上げ、それから以後約4年半、様々なクライアントにタクシー広告をご提案し、喜んでいただいています。

      タクシー広告の強みはビジネスマン(特に役員や経営者クラス)がセグメントされた媒体であるということではないでしょうか。
      この1点で、他のサイネージ媒体やOOHとは大きく差別化ができているかと考えています。

      加えて、他社と比較した際のTokyo Primeさんの強みとしては、日本交通系を押さえていらっしゃる点が非常に強力だと感じています。
      特に都内では、高級ホテルやビジネスビルに日本交通系専用の乗り場を設置しているところも多く、エグゼクティブな層に確実にリーチできるのはメディア媒体としてこれ以上ない価値と言えるかと考えています。

    • どのようなクライアント様に提案いただくことが多いでしょうか

      事業紹介でも触れさせていただいた通り、SaaS関連事業のベンチャー企業様がご提案先として非常に多いです。
      実はこのインタビューの直前もオンラインで新規の商談を行っていました。

      検索連動広告やFacebook広告など、ビジネス向けの施策を一通りやり尽くし、次の段階でどのように認知を拡大するか、サービスの知名度をあげていくか、といったフェーズでお悩みの方に、タクシー広告をオススメすることが多いです。

    • クライアント様に提案する際の提案ポイントを教えてください

      タクシー広告の強みや向き不向きを実直にお伝えするようにしています。
      無理にお勧めしてやってみたら考えていた成果と違った、という結果はクライアントだけでなく当社にも不利益なため、ターゲットのすり合わせや媒体の特性は十二分にお伝えするように心がけています。

      あとは、タクシー広告の弱みを逆手に取った、クライアントのマーケティング・営業の強化ノウハウなども提案時のポイントとしています。
      タクシー広告は性質上、Facebook広告や検索連動広告のようにリーチ単価やクリック単価を厳密に算出することが難しいものです。
      そこで当社ではタクシー広告を実施するクライアントに、「お問い合わせやご成約をいただいたお客様に、営業担当者が必ずヒアリングを実施し、どこでサービスを知ったかをきちんと記録・集計するようにしましょう」とお伝えしています。
      一見アナログではありますが、「やってみたら意外と既存顧客からの口コミ紹介が多かったことがわかった」「スポットで出したテレビCMの効果が想定以上に薄かった」と、分析手段として実行して良かったと、お墨付きをいただいています。

      媒体の強みをシンプルにお伝えし、逆に弱みは逆手にとって強化のきっかけとするポイントとしてお伝えする。
      この手法でご提案するのが当社のスタンダードになっています。

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    Tokyo Primeの評価点について

    • 実際にご提案いただいたクライアント様に評価いただいた点を教えてください

      「タクシー広告をやっておいたおかげで、中長期的な評価・分析指標を社内で整備できた」という評価をいただくのが一番多く、また当社としても嬉しいですね。

      これだけだとわかりづらいと思いますので、上記に至る経緯を説明させていただきます。
      まずタクシー広告を初めて実施したクライアント様は、
      「最初は中々効果が出なくて焦ったが、じわじわと指標に反応が見えてきて、最終的には効果がしっかりと実感できた」という旨の評価をいただくことが本当に多いです。

      今までお話ししてきたことの繰り返しになりますが、タクシー広告はウェブの広告ほど即効性はなく、ウェブの広告ほど厳密な数値測定はできません。
      ですので、少し長い期間で費用対効果を分析していただく必要があります。
      これはテレビや新聞といったマス広告に慣れている大企業様であれば当たり前の前提なんですが、ベンチャー企業様はどうしても施策評価のサイクルが短いため、ウェブと同じ感覚で評価してしまい、正しい分析ができないということも少なくありません。
      そのためタクシー広告を実施いただく際、その評価をできる限り厳密に計るには、中長期的な評価視点とそれに対応した社内での分析指標を整備する必要があります。
      そしてこれをタクシー広告で実施いただくと、その後のステップアップとしてテレビや新聞への出稿をされた際、それらの広告効果をより正しく評価する体制が整っている、というわけです。

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    期待していること

    • 今後期待していることなどあれば教えてください

      タクシー広告は2016年に始まったばかりの媒体ですが、この5年弱で一気に拡大し、特に関東近郊ではいまや誰もが一度は目にしたことのある媒体になりました。
      規模の拡大に伴い、批判や否定的な意見もSNSで目にすることが増えています。
      僕自身、タクシー広告の動画がみなワンパターンになりつつあると感じることは否めません。

      だからこそTokyoPrimeさんには今後も、厳密な広告掲載審査と、魅力的なコンテンツ部分の拡充を、真摯に実行していっていただきたいと思っています。

      タクシー広告は本当に「プレミアムな媒体」です。
      この価値を落としてしまうことは、広告主や媒体だけでなく、日本のマーケティング・広告業界全体に影響を及ぼすものだと考えています。